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12音技法
昨日「20世紀のピアノ曲Ⅴ-シェーンベルクの夕べ-」に行ってきました。

現代音楽に興味のある私にはもってこいのプログラムで、
シェーンベルクのピアノ曲が勢ぞろい。

3つのピアノ曲Op.11
6つのピアノ小品Op.19
5つのピアノ曲Op.23
ピアノ組曲Op.25
ピアノ曲Op.33a/33b

と前半プログラムでたっぷりピアノ曲を楽しんだ後、
後半は室内楽で、ファンタジーと浄夜トリオ版でした。

久しぶりに現代音楽に浸れたコンサートでした。

現代曲のプログラムのコンサートって少ないんですよね


私は今度の12月のリサイタルで新ウィーン楽派を、と思い、
シェーンベルクも弾きたいなと思っていたのですが、
主催者サイドの意向で著作権関係上、今回はプログラムに入れることができませんでした。
そこで、その弟子たちのベルク、ウェーベルンの作品だけ演奏します。
(弟子の方が早く世を去ったんですね。。。)


シェーンベルクは、1オクターヴを構成する白鍵、黒鍵12個の音を
重複させずに並べた音列(セリー)を決めて作曲する12音技法を
確立したと言われています。

12音技法と無調音楽は聴いたところ、同じ分類に入りそうな感もあるけど、
技法的には全く違うものです。

無調は調整ルールを破っていった先に生まれたもの。
12音技法はルールに則って作られているもの。

無調→12音技法と進化していったのですが、ルールを壊していったのに、
また新たなルールを作っているところも興味深いです。


今度の12月のリサイタルで演奏するウェーベルンのピアノのための変奏曲は
この12音技法で作られた曲です。

以前、私はこの手の曲を受け付けなかったのに、どうして好きになったのか?
いまだに明快な答えは出ていないけど、作曲家が書いた〝音の建築″を
読み解くのが面白いと思ってしまったからかな?と感じています。

12音技法で決めた音列が、高さを変えたり、縦に出てきたり、回文のようになっていたり・・・
どのように変化させていくのかを意識して聴いてみるのも面白いかもしれません


そんな現代曲ばかり集めたプログラムでのリサイタルを
いずれしたいなと思っています。
マニアックすぎてなかなか受け入れられませんけどね。。。


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【2010/11/02 20:00】 | 音楽 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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